フェレットの種類

ファームとは?

フェレットが生まれた繁殖場のことで、そのファームごとにさまざまな改良がなされて、現在のようにペットとして最適なフェレットが誕生しました。
そのため、下記に記載されているフェレットの種類は、ファームによって性質や特徴は少しづつ異なり、それが、それぞれの個性になっています。

マーシャルフェレット(アメリカ ニューヨーク)

マーシャルフェレット
マーシャルフェレット

0.6~1.5㎏
体は比較的細めの個体が多く、噛み癖の少ないおとなしい仔が多いため初めて飼育する方にお薦めです。
耳に入れ墨、首にマイクロチップが入っています。

マウンテンビューフェレット(アメリカ ニューヨーク)

マウンテンビューフェレット
0.6~1.5㎏
噛み癖も少なく、大人しい仔が多い。
カラーなどマーシャルファームに似ています。

パスバレーフェレット(アメリカ ペンシルバニア)

パスバレーフェレット
0.6~1.5㎏
しっかりした体つきをして顔が丸い個体が多く、カラーバリエーションが豊富です。
ペット用フェレットを繁殖している最大のファーム。

ルビーフェレット(アメリカ アイオワ)

ルビーフェレット
0.6~1.5㎏
べビーの頃からしっかりした体つきをして顔が丸い個体が多いです。
日本にはごく少数しか入ってきていません。

ファーファームアンゴラフェレット(中国 上海)

アンゴラフェレット
0.6~2.0㎏
大きな体にたっぷりとした被毛で存在感がありフェレットオーナーの憧れです。
カラーのバリエーションや毛の長さが豊富。鼻の形が違ったり、鼻に毛が生えるなども見られます。

 

フェレットのカラーバリエーション

毛の生え変わり時期や大人になると変わってくることもあります。

セーブル

セーブル
オーバーコートは濃い茶色から黒色で、アンダーコートは白からクリーム色。
手足や肩、尾、目の周りが黒い。
最もポピュラーで、フェレットの起源といわれるケナガイタチの野生色に近いです。
瞳の色は黒か濃い茶色。

ブラックセーブル

ブラックセーブル
オーバーコートは艶のある黒色で、アンダーコートは白からクリーム色。
瞳や鼻の色も真っ黒で、セーブルよりも全体的に黒いです。

アルビノ

アルビノ
オーバーコートもアンダーコートも白色の単一色。
目は赤い。先天性の色素欠乏症によるものだがフェレットでは一般的に見られる毛色です。

シルバーミット

シルバーミット
オーバーコートは白と黒の混合。
アンダーコートとの混ざり具合でシルバーに見えます。
白い毛と黒い毛の比率によってさまざまな濃淡が展開され、年齢や季節での濃淡の変化が激しく、模様のバリエーションが多彩なのが特徴です。手足に白い手袋(ミット)が入った模様となります。

バタースコッチ

バタースコッチ
オーバーコートが茶色からチョコレート色で、アンダーコートは白からクリーム色。
目の周りや手足、しっぽはこげ茶色。
アメリカではチョコレートとも言われています。

シャンパン

シャンパン
オーバーコートがシャンパンのような小麦色(黄褐色)で、アンダーコートは白からクリーム色。顔の模様はないか、あっても淡い。
瞳の色はブドウ色が多い。

ブレイズ

ブレイズ
顔の中心から後頭部、肩にかけて、ひとすじの白い模様が入るのが特徴。
腹部がまだらだったり、白かったりと独特の模様と濃淡でパターンのバリエーションが豊富。

パンダ

パンダ
実際のパンダのように肩口から手足にのみ色が入っているのが特徴です。
腹部が班模様だったりすることもあります。

マークドホワイト

マークドホワイト
オーバーコート、アンダーコート共に白色単一色に、背筋から尻尾にかけて黒い帯状の模様が入るのが特徴。
成長段階や季節によっては黒い毛が増えてきたり、反対に減ったりする場合もあります。

ホワイトファーブラックアイ

ホワイトファーブラックアイ
オーバーコート、アンダーコート共に白色の単一色、瞳の色が黒いのが特徴。
尻尾や背すじに、少量の黒い毛が入ることもあります。

アンゴラ系

アンゴラに限っては、独自の呼び方となっています。

ブラックセルフ
ブラックセルフ
黒と白のツートンカラーです。色の割合はその子によって、また時期によってだいぶ変わる場合があります。
セーブルの長毛種とイメージしてもらえればわかりやすいです。
ロイヤルパステル
ロイヤルパステル
淡い茶色と白のツートンカラーです。
こちらも色の割合は変わる場合があります。
シャンパンの長毛種とイメージするとわかりやすいです。
アルビノ

アルビノは普通の種類と同様、目が赤く毛が白いです。

ブレイズ・パンダ

これらの種類も、普通の種類と同様の柄を持っていますが、入荷は非常に稀です。

フェレットの歴史

フェレットはヨーロッパケナガイタチを家畜化したものと言われていますが、はっきりしたことはわかっていません。

紀元前4世紀以前に古代エジプトやギリシャで、ウサギやネズミを捕るために家畜化されたとも言われています。
その頃のエジプトの壁画にはその様子も描かれています。

また、古代ギリシャの地理学者ストラボンが、リビアではすでにフェレットが家畜として飼われていたとも記述しています。
他にも古代ローマの博物学者プリニウスが、その著書「博物誌」の中で地下に穴を掘って暮らすアナウサギの狩りにフェレットを使用していたことを書き記しています。

その後10世紀から12世紀ごろ十字軍によってフェレットが広められたとも言われています。
14世紀から16世紀のルネサンス時代になると、裕福な女性の間でフェレットを飼うことが1つの趣味となりました。
当時のエリザベス女王の肖像画に描かれている白テンも、実はフェレットではないかとの説もあります。

それから19世紀後半になると、アメリカの毛皮商人がスペインからフェレットを輸入して毛皮用のフェレット飼育が栄えたと言われています。

そして現在は狩猟用や毛皮用としてよりも、皆さんご存知の通り可愛いしぐさや愛嬌、人懐っこさが受け入れられ、ペットとしての地位を確立しつつあります。